水晶髑髏、オーパーツに非ず。
http://www.technobahn.com/cgi-bin/news/read2?f=200805260221&page=2
【Technobahn 2008/5/26 02:21】イギリスの大英博物館と米国のスミソニアン博物館に展示されているアステカかマヤ文明のものとされてきた「水晶髑髏(どくろ)」はどちらも近代の加工機械を使って製作されたニセモノの可能性の高いことが23日までに学術専門誌「Journal of Archaeological Science」に掲載された論文によって明らかとなった。
この鑑定を行ったのは大英博物館と英カーディフ大学の考古学者を中心とする研究グループ。
大英博物館には「ブリティッシュ・スカル」と呼ばれる「水晶髑髏」が、スミソニアン博物館には「カース・スカル」と呼ばれる「水晶髑髏」が展示されてきたが、今回、行われた鑑定ではこのどちらも近代になってから作られた偽造品であることが確認されたこととなる。
研究グループは「水晶髑髏」の表面をX線回折法を使って精密分析することにより、アステカやマヤ文明の頃には存在していなかった「旋盤(rotary wheel)」による機械工作の跡を発見した。
研究グループによると大英博物館の「ブリティッシュ・スカル」にはがコランダム(corundum)かダイヤモンドを用いた研磨剤が、スミソニアン博物館の「カース・スカル」にはカーボランダム(carborundum)という研磨剤を用いた跡が見つかったとしている。これらの結果から、スミソニアン博物館の「カース・スカル」は1950年以降に作成されたものに違いないとしている。ただし、製作者に関しては今のところ不明だとしている。
一方、大英博物館の「ブリティッシュ・スカル」に関しては由来から考えて19世紀のフランスのアンティーク・ディーラーのユージン・ボーバン(Eugene Boban)が製作したものではないかとしている。
研究グループでは「水晶髑髏」は1960年代以降になってから有名となったこともあり、60年代以降に「発見」されたものはどれも現代技術を用いた偽造品である可能性が高いとも述べている。
伝承によると「水晶髑髏は全部で13個あり、全てが再び一ヶ所に集結した時、宇宙の謎が暴かれる」「2012年までに一箇所に集めないと世界は滅びる」とされており、これらの伝承は映画「インディー・ジョーンズ」の最新作のモチーフにもなるなど、改めて注目を集めているものとなる。
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ナスカの地上絵と違って、水晶髑髏は近代工業の産物でアステカかマヤ文明とは全く関係ないオーパーツとは言えない代物でしたか。
地道な科学的検証で偽物の嘘は暴かれる物なのですね。
不思議とロマンは一つ消えましたが、それでも科学では分らない不思議は沢山有りますしね。
全ての水晶髑髏が検証された訳ではないですし。
メメント・モリ(Memento mori)的な髑髏って如何に魅力的なモティーフか良く分かりますね。