贋科学、血液型性格診断。

http://blogch.jp/up/2008/06/05120925.html
 「B型本」が爆発的ヒット。血液型と性格分析の因果関係は科学的に証明されていないが、巷には今日も血液型を題材にした話題や占いがあふれている。血液型による分析や占いがどれほど浸透しているか、20代〜40代を中心とするネットユーザーに聞いた。

 男女506名の回答を集計したところ、「血液型判断や血液型占いをしたことがあるか?」の問いでは、全体の68%が「ある」とし、女性は 82.1%。『「この人の血液型は○○型だな」と予想したことがある』のは全体の7割で、やはり女性は8割を超えていた。また「血液型と性格は関係していると思うか?」との問いには、12.5%が「大いに関係があると思う」、56.5%が「多少は関係があると思う」と答え、あわせるとやはり全体の7割が「関係あり」と思っており、その比率は男性に比べ女性の方が14ポイントも高かった。

 血液型別に見ると、B型の関心の高さが目立つ。血液型占いの経験者はA、AB、O型はいずれも7割弱だが、B型は78.6%。他人の血液型を予想したことがあるのは、O型65.9%に対し、B型は76.8%。「血液型と性格は関係していると思う」としたのも、O型64.4%に対し、B型は 75.9%と10ポイント以上高い。「B型本ヒット」の背景には、こうした血液型への関心の高さがあるのかもしれない。

http://blogch.jp/up/2008/06/05120925.html

占星術四柱推命等の占いは当たるも八卦当たらぬも八卦と一般認知されてるので、信じるも信じないも自由ですし、blog記事のネタとして楽しめる程度の罪のない代物ですが、血液型が性格を決定すると言う「科学」的な代物と思われると本当に迷惑ですよね^^;。
「御前、○型だから○○な奴だな」と速攻で三秒でプロファイル終了されると大迷惑って事で。

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ABO式性格判定では4種類の分類しかありません。ところが、遺伝子の組み合わせは4種類でなく6種類になります。O型はOOの、AB型はABの組み合わせですが、A型にはAAとAO、B型にはBBとBOのそれぞれ2種類の遺伝子の組み合わせがあります。もし、ABOを決定する遺伝子が性格を司るとすれば、AAとAO、BBとBOは半分の遺伝子が異なっているので、分けて考えなければおかしくなります。ところが、ABOで性格云々を言う方々はこの事をまったく考えていない様です。

 ABO型による性格判定では血液型は4種類に分類されます。この地球上50億人の性格をたった4種類に押し込めようというのは普通に考えても無理があります。人種、文化、国家、宗教を問わずにたった4種類で果たして収まるものでしょうか?試しに皆さんの周りのご家族や友人、同僚等を思い浮かべて下さい。十人十色と言うようにそれぞれ違う筈です。それなのに、それを無理矢理4種類に押し込めるとは随分乱暴な話だとは思われないでしょうか?さらに、 ABO型の血液型分布は均一では有りません。日本人にはA型が多く分布しています。日本人1億人のうち4000万人が同じ性格であるというのは私には信じられません。

 血液型は遺伝子により決定されますが、ヒトの性格というのは遺伝子のみによって決定されるものでしょうか?だとすれば全く同一の遺伝子を持つ一卵性双生児の場合はどうでしょうか?実際に接した事のある方ならご承知の様に、彼らは同じ遺伝子を持つにもかかわらず、性格まで同一ではありません。もし、性格が遺伝子のみにより決定されるのであれば、全ての一卵性双生児が全く同じ性格でないと論理矛盾します。ところが実際には異なる性格なので遺伝子のみによって性格が決定されるのは誤りで、後天的(生まれた後)な要素が性格決定に関与している事が証明されます。これは、何も小難しい言い方をしなくても、様々な人生経験を積む事で、若い頃と比べて性格が変化する事を思い浮かべれば判る事です。

http://www.musasino.org/dustbox/abouso.htm

血液型性格判断はなぜ問題なの?
血液性格判断の問題点が詳しく記述されてます。

バーナム効果 - Wikipedia
アメリカ合衆国の興行師・P・T・バーナム (P.T.Barnum) にちなんで、心理学者のポール・ミール (P.E.Meehl) によって1956年に命名された。アメリカの心理学者バートラム・フォア(en:Bertram Forer)の名をとってフォアラー効果(Forer effect)ともいう。被験者に何らかの心理検査を実施し、その検査結果を無視して事前に被験者とは無関係に用意した「あなたはロマンチストな面を持っています」「あなたは快活に振舞っていても心の中で不安を抱えている事があります」といった診断を被験者に与えた場合、被験者の多くが自分の診断は適切なものだと感じてしまうが、この現象を「バーナム効果」と呼んでいる。

1948年、フォアは学生たちに性格について心理検査を実施し、その検査の結果に基づく分析と称して下記の文を与えた。

「あなたは他人から好かれたい、賞賛してほしいと思っており、それにかかわらず自己を批判する傾向にあります。また、あなたは弱みを持っているときでも、それを普段は克服することができます。あなたは使われず生かしきれていない才能をかなり持っています。外見的には規律正しく自制的ですが、内心ではくよくよしたり不安になる傾向があります。正しい判断や正しい行動をしたのかどうか真剣な疑問を持つときがあります。あなたはいくらかの変化や多様性を好み、制約や限界に直面したときには不満を抱きます。そのうえ、あなたは独自の考えを持っていることを誇りに思い、十分な根拠もない他人の意見を聞き入れることはありません。しかし、あなたは他人に自分のことをさらけ出しすぎるのは賢明でないと気付いています。あなたは外向的・社交的で愛想がよいときもありますが、その一方で内向的で用心深く遠慮がちなときもあります。あなたの願望にはやや非現実的な傾向のあるものもあります。」

フォアはこの文章を占星術から構成していた。フォアは学生たちに分析がどれだけ自分にあてはまっているかを0(まったく異なる)から5(非常に正確)の段階でそれぞれに評価させた。このときの平均点は4.26であった。その後、フォアはどの学生にも次のようなまったく同じ分析を与えていたと種明かしをした。

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%90%E3%83%BC%E3%83%8A%E3%83%A0%E5%8A%B9%E6%9E%9C

こう言う「分析結果」を宣言するだけで多くの人が分析に納得し、その診断に従うって言う傾向です。

未だタロット占いとか星占いとか四柱推命の方が雑学として面白いし…。
血液型性格診断は社会的害悪が大きいです!